【学生・社会人向け】英語は独学でも身に付く?最適な勉強法は?

学生や社会人の方で英語を独学でも身に付けることができるのか悩んでいる方は多いのではないでしょうか?

英語に独学で取り組む理由は様々だと思います。「なるべくお金をかけたくない」「自分のペースで進めたい」「近くに英会話スクールがない」などなど。
同時に「何をやれば独学で英語をマスターできるのか?」「英語の勉強はどのよう進めるべきなのか?」のような疑問を持たれると思います。

この記事では英語を独学で身に付けるための基本的な内容について説明します。

英語は独学でも大丈夫!

結論を先に言ってしまうと、英語は独学でも十分身に付けることが可能です!
そもそも英会話スクールなどに通う場合でも独学は避けて通れません。なぜなら独学をしなければ上達スピードがかなり遅くなるからです。例えばボキャビルはどうしても独学が必要な分野と言えるでしょう。

ボキャビルとは「ボキャブラリー・ビルディング」の略です。
日本語で言うと「語彙力強化」のことです。

独学での英語の勉強を事前知識なしに始めてしまうと時間やお金の無駄になってしまうかもしれません。そのようにならないためには下準備が必要です。

この記事を読んで、英語の独学にしっかり備えて頂けると嬉しいです!

独学で英語を勉強するメリット

まずは独学で英語の勉強に取り組むメリットについてまとめたいと思います。

キャリアアップにつながる

英語ができれば就職、転職、昇進などキャリアの選択肢を増やせます。
日本も国際化が進んでいます。ビジネスで英語を使う機会はますます増えるでしょう。英語を使いこなせば将来のキャリアアップにつながります。
英語で情報発信できるようになれば、組織に拘束される事なく世界を相手にビジネスを展開することも可能になるでしょう。

情報源が増える

第一言語が英語である人はもちろんのこと、世界的に見て英語を使える人は増えています。それにより様々な情報が英語で提供されています。
また、最新の情報は日本語よりも英語で発信されているケースが多いです。
英語で情報収集できることで情報量も情報の鮮度も上がると言えます。

時間や場所に拘束されない

英会話スクールに通う場合は以下のような点を考慮する必要があります。

  • 自宅や職場からの通いやすさ
  • スクールまでの移動時間
  • レッスンの予約時間

独学の場合は場所や時間に拘束されませんから、自分の都合で好きな場所で好きな時に学習に取り組めます。自分のペースで勉強を進めることができるのもメリットです。

費用を抑えられる

英会話スクールに通う場合は年間数十万円、留学して英語を学ぶ場合は数百万円の費用が発生します。
独学であれば「本」「アプリ」「オンライン英会話」を使った勉強になるので高くても月数万円です。
学習を継続させるためにも費用は抑えておくに越したことはないと思います。

独学で英語を勉強するデメリット

次に独学で英語の勉強に取り組むデメリットについてまとめたいと思います。

モチベーションが保てない

独学で英語を勉強する最大のデメリットはモチベーションの維持が難しいことです。
誰にも強制されない状態でモチベーションを保つには以下のような工夫が必要です。

  • 目的と目標の設定
  • 学習計画の作成

「目的と目標の設定」はこちら、「学習計画の作成」はこちらを参考にして下さい。

実力を把握できない

スクールと違って比較する対象者がいませんので、独学で英語を勉強する場合は自分の実力がどの程度なのか把握することが難しいです。

特に発音は独学のみでは誤解や間違いなどに気づかない可能性があります。

実力を把握するためには以下のような工夫があります。

  • TOEIC®などのテスト受験
  • オンライン英会話のレッスン受講
  • 英語のイベントへの参加

独学で英語の勉強に取り組んでいるとは言っても実力を把握するには他者との比較が必要です。上記のような工夫を試してはいかがでしょうか。

適切な勉強法か自信が持てない

独学で英語の勉強を始めた頃は自分の実力が伸びていくことが実感できる機会が多いと思います。英語に自信がなかった人ほど実力の伸びを感じていたと思います。

しかし、ある程度の学習期間が経つと実力の伸びを感じにくくなる、いわゆる停滞期を迎えると思います。そのような時は自分が取り組んでいる勉強法が正しいのか不安を感じるでしょう。

自分の勉強法に自信が持てない時は色々な勉強法を試してみたくなると思います。そのような時は4技能(スピーキング・ライティング・リーディング・リスニング)が問われる英検®のようなテストを受験して自分の実力を把握すると良いと思います。

実力が把握できたら、「苦手分野の強化」や「得意分野の増強」に取り組みましょう。

英語力の把握

英語を独学で勉強する決意が固まったらまずは自分の実力を把握しましょう。

中学レベルの単語や文法から学び直しが必要なのか、英検®やTOEIC®などの英語のテストを受験した経験があるのであれば何点なのか、など、自分の英語のレベルを把握しましょう。

そして、次にご紹介する「目的と目標の設定」が終わったら、目標に向けて自分の実力に合ったレベルの教材や勉強法を選択しましょう。

英語を勉強する目的と目標の設定

自分の英語力を把握できたら、次に目的と目標を設定しましょう。
目的が決まっていないと英語を独学で続けるモチベーションの維持は難しいです。

英語の勉強はスポーツで例えるなら長距離走です。「ゴールのないレースを走れ」と言われても走り続けることは困難ですよね。
まずは現時点で自分がゴールと思える「目的」を設定しましょう。
目的が設定できたら、目的達成のための「目標」を設定します。

目的と目標の例は次のようなものがあります。

社会人の場合

目的:外資系企業へ転職する

目標:TOEIC®で800点取る
目標:英語でプレゼンできるようになる
目標:1人で海外出張へ行けるようになる

学生の場合

目的:海外留学する

目標:TOEFL® iBTで90点取る
目標:英語の映画を字幕なしで楽しめるようになる

モチベーション維持のために、みなさんも自分なりの目的と目標を立ててから英語の勉強に取り組みましょう。

学習計画の作成

英語を独学で勉強する目的と目標が定ったら次は学習計画を作成しましょう。

日常の行動パターンの中に無理なく組み込める学習時間を確保して習慣化することが大切です。
以下のように日常的に発生する状況に合わせて学習時間を確保しましょう。

  • 会社や学校に行く前の30分間
  • 通勤通学の片道20分間(往復40分間)
  • お風呂の後の60分間

また、スキマ時間を有効活用する方法を考えておくことも有効です。

  • スマホアプリを使ったボキャビル
  • 軽くて持ち運びしやすい本の携帯
  • 見たものを英語で表現する練習

まとまった時間を確保することが難しい人ほどスキマ時間を活用してください!

英語も日本語も他の言語も「文法」「単語」「発音」が基本的な構成要素です。ですからこれらを基礎から習得することがとても大切です。

文法

「文法」はその言語の「ルール」です。英語のルールを理解するために英文法が重要です。

学生時代に「文法」が苦手だった方がいらっしゃるのではないでしょうか。
恐らく多くの方が「品詞」や「文型」のような日本語の会話では意識しない用語に苦手意識を持ったのではないでしょうか。

しかし、日常生活で何気なく使っている日本語も文法があるからコミュニケーションが成り立ちます。同じように、英文法を知らないと英文を正しく理解したり、正しい英文を作成することが難しくなります。

利用する文法の教材は自分の現在のレベルや目的に応じて決めましょう。例えば会話重視なら中学レベルの英文法で十分ですし、海外留学を考えているのであればより高度な英文法の習得が必要になるでしょう。

単語

話し言葉も文章も単語が文法というルールにそって並んでいます。ですから、相手の言っていることや書いてあることを理解するためには単語を知っている必要があります。

もし日本語と全く同じ文法の言語があったとして、その言語の単語を知らくてもコミュニケーションは成立するでしょうか?そんな事は無いのは簡単に想像できるでしょう。
英文は当然ながら全て英単語で成り立っています。英文法をマスターできても、英文の中に出てくる単語を理解できなければ正しく理解することはできませんし、自分の言いたいことも伝えることができません。

単語も自分のレベルに応じた教材選びが大切です。中学レベルの単語から学び直しが必要なのか、表現を豊かにするために単語を学ぶのかで使うべき教材は全く異なります。

また、難しい単語を沢山暗記するよりも、まずはhaveやmake、getのような基本的な英単語を使いこなせるようになると良いでしょう。基本的な英単語ほど、英単語と日本語の訳を1対1で覚えるだけではなく英単語の持つ意味を深く理解すると表現力がアップします。

発音

会話でのコミュニケーションを成立させるには、相手の言っている内容を聞き取り、自分の言いたい事を伝える必要があります。そのために正しい「発音」が必要になります。

これまでの日本の英語教育で決定的に欠けていたのが「発音」です。
よく言われるように、発展した欧米文化を取り入れるために英語の文献を読解することを重視していたので、日本の英語教育は文法と単語に重点が置かれていました。
そのため、ある程度の年代以上の方は特「発音」に苦手意識があると思います。

リスニングとスピーキングを向上させるために「発音」を重視しましょう。

独学で英語の発音を身につけるためには音声付きの教材を活用しましょう。

おすすめしない英語独学勉強法

語呂合わせの単語暗記

受験対策として英単語を暗記するために語呂合わせで単語を暗記する方法がありますが、これはおすすめできません。

なぜなら「間違ったアクセント」や「間違った発音」で単語を覚えてしまい、ネイティブとの英会話では使えないからです。結局「正しいアクセント」「正しい発音」でもう一度単語を覚える必要があるので二度手間になってしまうのです。

また、意味も含めて英単語を語呂合わせで覚えていると、英文を日本語訳して理解しようとする癖がついてしまいます。毎回日本語訳していては会話のスピードについていけません。英語は英語のまま理解できるようになることを目指しましょう。

弊害の多い語呂合わせの単語暗記はやめましょう。

シャドーイング

シャドーイングは英語の音声を聞きながら少し遅れて声に出す「リスクング力」と「スピーキング力」を同時に鍛えられる練習法として紹介されることが多いです。しかし、初心者にシャドーイングはおすすめできません。

シャドーイングは英語を聞き取り、意味を理解して、ネイティブのスピードに合わせて正しく発音する必要があります。英語が聞き取れない状態でシャドーイングしても残念ながら「リスニング力」も「スピーキング力」も鍛えられないのです。

シャドーイングに取り組むよりも、ネイティブが話す内容を文字におこす「ディクテーション」の方が「リスニング力」を鍛えられます。また、ネイティブの発音を理解できるので「スピーキング力」もある程度は鍛えられます。

上級者向けのトレーニングでもある「シャドーイング」は初心者にはおすすめできません。

聞き流し学習

一昔前に英語を聞き流す学習法が流行った時期がありました。「英語を聞き流ししているだけで英語が自然と出てくるようになった」のような宣伝文句を覚えていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。何かをしながら英語も一緒にできるようになったら嬉しいですよね。でも、英語の聞き流し学習もおすすめできない勉強法なのです。

なぜなら、文法を知らない、語彙力もない状態でいくら英語を聞き流しても理解できない音声を聞いているだけなので英語の力がつかないからです。内容を理解できていないのに使いこなすことができるでしょうか。

一石二鳥に思える聞き流し学習ですが、お金と時間を無駄にしないためにも手を出すのは控えましょう。

【初学者向け】英語の独学で成果が出る3ステップ

最後に初学者向けに英語の独学で成果が出る3ステップを紹介します。

STEP

基礎力向上

STEP

英語脳育成

STEP

実践

それぞれについて見ていきましょう。

基礎力向上

まずは英語の基礎力向上です。
基礎力向上のために中学生レベルの文法と単語、発音の習得を同時に進めましょう。

中学生レベルの文法と単語の教材をそれぞれ1冊ずつ購入します。その際に必ず音声CDや音声のダウンロードが可能な教材を購入してください。音声を繰り返し聞いて耳を鍛え、声に出して発音を身につけます。

さらに、日本語をすぐに英語へ変換できるよう「瞬間英作文」にも取り組みましょう。

瞬間英作文とは言いたいことを瞬時に正しい英語表現で話せるようになる、英会話のために必須なトレーニングです。会話はテンポが大切です。言いたいことが「パッと」出てこないと会話の相手は会話を続けたいと思わなくなってしまうかもしれません。

自分が言いたいことを瞬時に英語で表現できるようになるために「瞬間英作文」に取り組みましょう。

英語脳育成

基礎力がついてきたら「英語脳」を育成しましょう。

英語脳とは「英語を英語のまま理解する」「日本語に翻訳しない」ということです。
英語を日本語に翻訳しようとすると、英語を日本語の文法にそった文に変換することになります。英語と日本語には語順の違いがあるので翻訳しようとすると理解の速度が遅くなります。
特に会話では相手の話す速度と自分が理解する速度に違いが生じてしまうので、テンポ良い会話ができなくなってしまいます。

英文を読むときも英語を聞くときも、英語を英語のまま理解できるよう訓練しましょう。

実践

英語の基礎力がつき英語脳にも自信がついたら「実践」する機会を増やしましょう。

実践とは、相手の伝えたている内容を理解し、自分の伝えたいことを自由に伝える機会を持つといことです。例えば「英会話」であったり「英語のチャット」です。

一人きりでも実践できる手段としては「英文日記」や目の前で起こったことを「英語実況」する訓練などがおすすめです。正しい英語表現ができているか内容をチェックしてもらえる人がいると実力がグンッと上がるでしょう。

まとめ

今回は「英語は独学でも身につく」ことと「英語を独学で勉強する方法」について書きました。

「英語の勉強を始めたいけど何から手をつければ良いかわからない」と思っていた方に少しでも役に立つ内容になっていれば幸いです。

もし独学に不安があったり、行き詰まりを感じているようであれば、英語学習のコンサルティングを受けてみるのも良いと思います。

費用は発生しますが、あなたのレベルに合った学習プランの作成や壁を突破する方法をアドバイスしてくれることでしょう。